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鈴木家から逝去の一報

鈴木さんのご自宅を訪問してから3日後の午前2時、自室でウトウトと眠っていると電話が鳴りました。
「鈴木ですが……」と聞き覚えのある声です。
この時間ですから、お父さんがお亡くなりになったんだ、と直感しました。
事前相談をしたせいでしょうか、落ち着いた声で、「父が亡くなりました」と伝えられました。
病院の名前と場所、自宅の住所を再度確認し、寝台車を手配してから、私は急いで、車で病院に向かいました。
この仕事をしていると、深夜の出動は珍しいことではありません。
病院の霊安室には、ご家族が揃っていました。
鈴木さんにご挨拶すると、「お世話になります……」と言って静かに頭を下げられました。
「先日のお話の通り、ご自宅にお連れするということでよろしいですか?」と確認し、ご遺体を寝台車に乗せ、お医者さん、看護師さんのお見送りを受けて、自宅への出発の準備を整えました。

危篤を告げられた時

「ここ2、3日かもしれません……」
お医者さんから、そう告げられる時が必ず来ます。
人間である限り誰でも死を迎えます。
これだけはお金持ちもお金を持たない人も、幸福な人も不幸せな人も避けられない平等な結果です。
明日は我が身なのです。
その方に縁をいただいた親族は、その方の最期が良きものになるように、必要なことを必要なだけ、きちんとしてあげたいものです。
しかし、大切な人の最期の時を告げられると誰でも混乱してしまい、どうしたらよいか分からなくなります。
最期が近いことを告知されたら、まずは、近親者に連絡を取ることです。
病院に駆けつけられない人にも連絡します。
もしかしたら、さまざまな事情があって迷惑と思われる人がおられるかもしれませんが、それはその人の判断です。
葬儀が終わったあとで、「最期の連絡ぐらい欲しかった……」と言われたらどうでしょう。
ご遺族が辛い思いをすることになります。
近親者には、最期が近いことをできるかぎり連絡することが大切な思いやりです。
ここでいう近親者とは一般的に、親、兄弟、子、孫、甥・姪といった「三親等以内」が基準になります。
親兄弟、親戚でケンカしていても、こういう時だけは別です、疎遠になっていても声をかけましょう。
また、三親等以外でも、生前に会ってもらいたい友人・知人などがいれば、連絡しましょう。
次にできることは、息を引き取るまで、できるだけ本人のそばに誰か家族がついていてあげることです。
確かにお仕事もあるでしようし、日常の生活もあります。
でも、家族で相談して、誰かがそばにいてあげてください。
「あと2、3日が……」と聞くと、葬儀が現実味を帯びて来て、不安が大きくなってしまいます。
事前の葬儀の準備は「お守りです」という言葉が、この時実感できると思います。
葬儀のプロである私でも、父親が危ないと聞いた時、葬儀はどうしようと慌てました。
みなさんが困ったり、焦ったりするのは当然だと思います。

逝去の瞬間

逝去を迎えた時、映画やドラマでは号泣のシーンがあります。
悲しみのあまり泣いて叫んでしまう人もいるかもしれません。
でも実際は、号泣という方はそんなに多くありません。
多くの人は信じられない、なんだか現実感がない、そういう感想を持たれるようです。
「お亡くなりになりました」「残念ですが……」「9時22分です」。
お医者さんは精一杯に家族の心情を思い、それぞれの言葉で「死」を伝えます。
仕方ない……。
仕方ないが信じられない。
信じたくない。
そんな言葉にならない状態になって、なんだか夢を見ているような気がします。
それでも、やるべきことをやらないといけません。
人生の無常を受け止めなければなりません。
最期の瞬間に立ち会う一人ひとりの感情は、それぞれ違います。
ご家族が紡いだ思い出は、それぞれ特別だからです。
そのすべてを受け止めることはできません。
この逝去した場面からお通夜までを、あえて事務的に説明していきましょう。
ぜひ知っておいてほしい葬儀社の立場からのアドバイスです。

ご遺体の清拭

病院で亡くなると医師が臨終を告げ、看護師さんたちがご遺体を拭いて新しい着物・服に着替えさせてくれます。
着せてあげたいものがあったら、看護師さんに渡してください。
まだ死後硬直が始まっていませんから、容易に着せ替えることができます。
このご遺体の処置・清拭には普通1時間前後の時間がかかりますが、病院によって処置の時間か異なりますので、看護師さんにどのくらいかかるのかを確認します。
ご逝去後のご遺体の取り扱いに関して、詳しく知りたい方は、下記URLを参照下さい。
http://www.sogi.co.jp/sub/kenkyu/itai.htm

葬儀社への連絡

この間に葬儀社に電話連絡をして、ご遺体を安置する場所まで運んでもらう手配をしてもらいます。
※心に残る家族葬(http://www.sougiya.biz/)なら、病院からご安置場所までの距離が50kmまでの場合、葬儀プランの料金に含まれます。
①自宅に安置するか
②火葬場の霊安室へ預けるか
③自宅以外の場所へ預けるか(たとえば、民間の保管施設、葬儀社の霊安室)
普通、この3つが選択肢になりますが、自宅に安置できない場合は、「自宅以外に安置できる場所はありますか?」と、葬儀社に事前に相談しておきましょう。
葬儀社に搬送を依頼する時には、
①亡くなった人の名前
②自宅の住所、電話番号
③故人の年齢
④電話をしている人の名前、続柄、携帯電話番号
⑤病院名、病院住所など
を告げます。
普段より携帯電話を使う回数が増えます。
電話の途中で携帯電話の電池が切れてしまうこともあるので、予備の電池をカバンに1つ入れておくとよいでしょう。

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